クリケットの精神
"Its not Cricket" = フェアではないこと
‐ローズ・オブ・クリケット( The Laws of Cricket /クリケットのルール)の序文として‐
クリケットは明文化された規則(ローズ・オブ・クリケットに従うだけではなく、クリケットの精神を定めた「スピリット・オブ・クリケット」にも従う一種独特なゲームである。この「スピリット・オブ・クリケット」に反するいかなる行為もゲームそのものを傷つける。
1. キャプテンの責任
キャプテンがチーム全体の行動に責任をもつこととして以下の2つが挙げられる。
キャプテンの責任
キャプテンはいついかなるときも、チーム全体のプレイがクリケットの規則(ローズ・オブ・クリケット)にのっとって行われているだけでなく、ゲームの精神にのっとって行われていることを確保する責任をもつ。
プレイヤーの行動
プ レイヤーがアンパイアの指示に従わなかったとき、アンパイアの決定に対して言葉やしぐさで批判をしたとき、アンパイアと見解が異なるということを表現した とき、一般的にゲームそのものに不名誉な評価を下されるような行動をしたときにおいては、アンパイアは最初にもう一人のアンパイアとそのプレイヤーの所属 するチームのキャプテンにそういう行動があったことを告げ、キャプテンにしかるべきアクションを取るように注意する。
2. フェアプレイ、アンフェアプレイ
クリケットの規則(ローズ・オブ・クリケット)によればアンパイアはフェアプレイとアンフェアプレイを判断する唯一の判断者である。アンパイアはいついかなるときも仲裁者であり、必要に応じて実際の行動を取るのはキャプテンの責任である。
3. アンパイアの仲裁項目
アンパイアは下記の項目において仲裁に入るよう権限が与えられている。
- 時間の浪費
- ピッチを傷つける行為
- 危険もしくは不正な投球
- ボールを不正に傷つけたり加工する行為
- その他すべての不正とみなされる行為
4. 尊敬
「スピリット・オブ・クリケット」は下記に対する尊敬を含む。
- 対戦相手
- 自チームのキャプテン
- アンパイアの職責
- クリケットというスポーツが長く保有している価値・美徳
5. 「スピリット・オブ・クリケット」に違反すること
- アンパイアの判定に言葉、行動、しぐさなどで文句をいうこと
- 対戦相手や審判に対して不適切な表現をつかうこと
- 例えば下記のような不正行為・ずる賢い行為を行うこと
- バッツマンがアウトでないことを知りながらアンパイアにアピールすること
- アンパイアにアピールする際、アンパイアに対して威圧的にふるまうこと
- 熱狂を装ったり、味方を鼓舞するという目的のために、必要以上に継続的に手をたたいたり、必要以上の掛け声、騒音を出したりして、対戦相手の注意をそらすような行動をとること
6. 暴力行為
クリケットフィールドにおいて暴力をふるう場所は一切ない。
7. プレイヤー
キャプテンとアンパイアは歩調をあわせてクリケットの試合が正しく行われるようにする。すべてのプレイヤーはこのキャプテンとアンパイアの行動に対して重要な貢献をするように期待されている。