海外からのクリケット関係者をお迎えして

日本滞在記トム・ハフ

  • 2018-05-08
  • 海外からのクリケット関係者をお迎えして

日本クリケットの発展に向けて、当協会では継続して、海外からクリケット関係者をお迎えしています。長年に渡り、オーストラリアやイギリス、ニュージーランドを中心に、様々な国からクリケット関係者が来日しています。

このセクションでは、お客様一人ひとりの来日理由や実際に日本で行った活動などに関する記事を掲載しています。

記事をお読み頂き、この活動に興味を持って頂けましたら幸いです。また、この活動に関する質問等がある方は、私達までご連絡ください。


皆さんはじめまして!私の名前はトム・ハフです。

日本クリケット協会とパートナーシップ協定を結んでいるクリケット・ヴィクトリア(オーストリア)から派遣され、佐野市でクリケットの指導にあたっています。オーストリアでは地域クリケットマネージャーを務めています。日本とオーストリアではクリケットの置かれている状況やライフスタイルなど、大きく異なることがたくさんありますが、来日以来、その全てを楽しんでいます!

パートナーシップ協定のもとに来日した全員から日本での経験は有意義な素晴らしいものだったと聞いていましたが、実際に日本で数日間過ごしてみた私の感想は・・・・・ なんて素晴らしい国なのでしょう!! 日本食は食べる前に少し勇気がいるものありましたが、本当においしいですね!!(アランさん、ありがとう!) また、クリケットの合間に少しだけでしたが、観光をすることもできました。風光明媚な景色を楽しみ、日本の素晴らしい歴史を感じることができました。その中でも私の印象に強く残ったことは、日本の方たちとのふれあいです。私は日本語が話せませんし、靴を脱ぐのを忘れてしまったりと日本の習慣にも不慣れなのですが、日本の皆さんはとても親切に暖かく私を迎えてくださいました。来日して10日ほどが過ぎましたが、これまでに私が覚えることができた日本語は3、4フレーズほどしかありません・・・・・  それも全て食べることに関するものです!

私の最初のミッションは、4日間にわたる男子日本代表強化合宿での指導でした。チームの中には新たに加入した選手が大勢いることは聞いていましたが、実際にそういった選手たちと接してみると、クリケットに対する彼らの意識レベルがとても高いことがわかり、大変嬉しく思いました。クリケットがまだまだマイナースポーツである日本において、選手たちが「ヨーカー」や「グーグリー」について語り、「チン・ミュージック(打者の顎すれすれに投げられる速球)」を投げることのメリットについて話しているのを聞くことができるということは、とても嬉しいことです。なぜなら、こういったことはクリケットが世界に通用するスポーツであり、世界中のどこにいても、どんなバックグラウンドを持っていてもクリケットというスポーツを楽しむことができるという証明にほかならないからです。

男子合宿の後には、日帰りの日光観光を楽しみ(ホストファミリーである、なおきさんとカリーさん、ありがとうございました!)、3日間の女子日本代表強化合宿に参加しました。合宿では、スキルの向上を目指し、技術面を磨くトレーニングとゲームセンスを養うドリルを組み合わせた練習を行いました。(女子日本代表選手の皆さん、私のつまらないジョークにお付き合いいただき、ありがとうございました!!) 日本代表強化合宿に参加し、男子女子選手の皆さんの才能とクリケットに対する情熱や献身に感銘を受けました。遠方から参加した選手も多く、数日間に及んだ合宿では暑さに負けず全力でトレーニングに励む姿に感動しました!

そして、日本代表と過ごす最終日にはナショナルアカデミーとの合宿が行われました。日本ではクリケットブラストやジュニアクラブ・プログラムなどの試みが行われ、様々なレベルの才能ある選手が育成されていますが、アカデミーの合宿ではその成果を見ることができました。アカデミーに所属する選手は、選手として才能があるだけではなく人として素晴らしく、彼らのような選手が将来日本代表として活躍することを考えると、とてもワクワクします。アカデミーとしての初合宿に参加できたことはとても光栄なことでした。

私の日本滞在期間もあと2週間ほどとなりましたが、今後は、私自身がとても楽しみにしていた佐野市や昭島市、横浜市での学校訪問やジュニアクラブ・プログラムへの参加を予定しています。クリケットは世界中で楽しまれているスポーツであり、誰でもプレーすることができるスポーツです。将来日本でも様々な場所で子供たちがクリケットを楽しむ姿を見ることができると信じています。現在日本ではクリケットの普及を目指し、新たな戦略の立案や佐野市国際クリケット場の整備が行われ、スタッフやボランティアが日々努力を重ねています。そして、日本の様々な地域で「クリケットのまち」が発展していることを鑑みると、日本クリケットの未来はきっと明るいものとなると確信しています!