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日本で過ごす貴重な時間:ドム・マクグリンチー

  • 2019-07-01
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  • 海外からのクリケット関係者をお迎えして

日本クリケットの発展に向けて、当協会では継続して、海外からクリケット関係者をお迎えしています。長年に渡り、オーストラリアやイギリス、ニュージーランドを中心に、様々な国からクリケット関係者が来日しています。

このセクションでは、お客様一人ひとりの来日理由や実際に日本で行った活動などに関する記事を掲載しています。

記事をお読み頂き、この活動に興味を持って頂けましたら幸いです。また、この活動に関する質問等がある方は、私達までご連絡ください。


はじめまして!

私の名前は、ドム・マクグリンチーです。日本クリケット協会とクリケット・ヴィクトリアのパートナーシップによる相互選手派遣事業のもと、オーストラリアから来日しました。クリケット・ヴィクトリアを代表して、日本クリケット協会の皆さんと普及活動に携わることができ、とても光栄に感じています。

私が暮らすオーストラリアは南半球に位置し、日本とは反対に12月から2月頃までが夏となり、多くの試合や大会が行われます。私自身も試合に出場したりコーチングをしたりと、忙しいクリケットシーズンを過ごします。オーストラリアでのシーズンを終えた今回の来日では、日本での普及活動の前に2週間ほどの休暇をもらい、東京、京都、大阪など日本各地を訪れ、それぞれにユニークな、そしてとても魅力的な文化に触れることができました。

日本での普及活動に際して、私の日本語は、まだまだ十分ではありませんでしたが、実際に活動することにより、日本の文化的、社会的、歴史的な側面に深く触れ、日本についての理解を深めることができました。

最初に普及活動を行った場所は、東京の昭島市でした。クリケットについてもっと良く知ってもらい、もっと多くの子供たちにクリケットを楽しんでもらうことを目標に、ジュニア普及コーディネーターの宮地直実さんと一緒に、地元の学校やクラブを訪問しました。学校やクラブでは、子供たちが土のサッカーグラウンドや野球グラウンドを使ってクリケットをしている姿を目にし、当たり前のように設備の整ったクリケット場を利用している自分たちは、本当に感謝しなければならないと感じました(どのようなグラウンドでも、日本の子供たちのクリケットに対する熱い想いや熱意を常に感じることができました!)。

また、言葉の壁を乗り越えた自分のコミュニケーション能力を見極めることは、私がずっと楽しみにしていたことでした。そして、その結果は、、、自分自身にがっかりせずに済みました!学校やクラブではキーワードとアクションを駆使することにより子供たちからの理解を得て、かなり早いペースで充実したセッションを行うことができました。私は、ボディランゲージやアイコンタクト、そして笑顔がメッセージを効果的に伝え、ポジティブな練習環境を作り出すという事実を改めて知ることができました。

昭島市での1週間の活動を終え、いよいよ、ICC U19クリケットワールドカップEAP予選が開催される「日本クリケットの本拠地・佐野」へ向かいました。佐野市では、看板やポスター、チラシ、フライヤーなどを活用したクリケットのプロモーションが大々的に行われていました(驚くべきことに、クリケットをテーマにしたラーメン店が街中に戦略的に配置されているのです!)。佐野市での初日の朝はJCAのオフィスで過ごしたのですが、皆さんが私を暖かく迎えてくれ、クリケットを愛する仲間とすっかり打ち解けることができました。

これまでのJCAの普及活動を見ると、野球が根強い人気を誇っているこの日本で、限られた人員にも関わらず、信じられないほどの成果を挙げていると感じました。そして、「5か年戦略・想像以上の未来へ」を2022年までに達成するという目標に向かって、着実に進んでいると感じました。

また、私はとても幸運なことに、U19ワールドカップEAP予選に向けた合宿や、また、ワールドカップ予選大会でも日本代表の指導にあたることができました。前回のワールドカップ予選参加が8年前であった日本は、大会前はそれほど注目されていませんでした。しかし、大会開始後すぐにその状況は覆され、日本代表は注目を集め始めました。そして、無敗で優勝を勝ち取るという歴史的な快挙を成し遂げ、2020年に南アフリカで開催されるICC U19クリケットワールドカップ大会への出場権を手にしました。選手やコーチ、そしてJCAのスタッフにとっては、長年の努力が実を結んだ結果を見ることができた素晴らしい大会だったのではないでしょうか。

私がチームと過ごしたのは1週間だけでしたが、チームパフォーマンスの向上に関わることができたのでは、と感じています。クリケットやチームスポーツをしていると、自分とチームが最高の瞬間も最悪の瞬間も、常に共有していることに気づきます。そして、チーム全体でまとまっていくのを感じます。

現在の日本クリケット界には、才能溢れる選手が何名もいます。大会での素晴らしい結果は、日本クリケットの未来が明るいものになるという兆しではないでしょうか。このような偉業の一端を担うことができたことは、私にとっても大変名誉なことです。そして、来年のワールドカップでは、もちろんサポーターの一員として日本代表を応援します!

「縁の下の力持ち」 という言葉がありますが、日本での活動の中で、この言葉の意味を強く感じることができました。私を暖かく迎えてくださった栗原直樹さん・キャリーさん、本当にありがとうございました。そして、アラン・カーさん、ドゥーグル・ベディングフィールドさん、滞在期間中、大変お世話になりました。また、クリケット・ヴィクトリアとJCAの皆様、このような貴重な経験の場をいただき、心より感謝申し上げます。今後の日本クリケットの更なる成長を楽しみにしています!